ひよこ、すずりにむかいて

呼吸は残らないけど文字は残る

ふたりでいるのにひとりぼっち

ずっと悩んできた症状だ。

 

相手がそれはもうめちゃめちゃ好きでいてくれていて、

何でも言って、過去の事でも八つ当たりでもいい、と

言ってくれているのに、

何故だか四年間とっても孤独だった。

 

一人で悲しい事をエンドレスで考えているとき、

私はなぜか満たされていた。

 

一人で居るとき、私は直径163cmの白い丸だった。

二人で居ると、円と円がちょっぴり重なって、

殻つきのピーナッツみたいな形になった。

 

完全からは少し遠のいた。

 

完璧でなくては、とずっと思っていた。

理想の娘にならなくては、とも思っていた。

 

けど、なれなかった。

 

二十年を過ぎた頃から、母は私に何の感情もなくなったようだった。

 

ずっと理想の娘になりたかったのに、ほめてもらいたかったのに、

ついになれなくて、最後に言われた言葉は

「そんなにお母さんの事嫌いなの」

だった。

(詳細には、「お母さんの事嫌いなんでしょ?倒れても呼ばないで」だった)

 

母から好かれなかったのは私が悪かったんだ、

わたしはなにも頑張ってこなかったんだ、と

ずっと考えていた。

 

彼氏は相変わらず、

何でも言って、八つ当たりでも良いよ、と

隣でにこにこしてくれている。

 

それどころか、生きているだけで嬉しいと言ってくれる。

 

生きていていいんだなあ。

 

生きてるだけで丸儲け、って、良い言葉だなぁと思う。

 

少しずつ、私のための人生を歩みたい。

 

生きています。